リビングの大きな窓を二重窓にしたい。でもインプラスは高すぎる。
そんな悩みから「既存の窓ガラスにアクリル板を貼って簡易的なペアガラス構造を作る」という方法を考えついて実行しました。
結果は完璧ではありませんでしたが、材料費約3万円でインプラス(20万円以上)に近い効果を得られたと感じています。この記事では、
- アイデアの発想と仕組みの説明
- 実際の施工手順と注意点
- 施工後の正直な効果と課題
をまとめています。
⚠️ 重要:この方法は既存の窓ガラスに直接アクリル板を貼り付けるため、一度施工すると修正が効きません。「ダメもとで試してみる」くらいの気持ちで挑戦してください。
アクリル板で簡易ペアガラス構造を思いついた背景
以前、リビングの出窓にLIXILのインプラスを設置したところ、寒さ・結露・防音の改善を体感できるほどの効果がありました。
リビングの掃き出し窓も同様にインプラスにしたいと考えたのですが、背丈ほどある大きな窓が4枚あり、インプラスで揃えると20万円以上の費用になってしまいます。なかなか踏み切れない金額でした。
「窓がペアガラス構造になれば効果があるなら、自分でペアガラス構造を作ればいいのでは」と考え、既存のガラスの上からアクリル板を貼り、間に空気層を設ける方法を思いつきました。
▼ インプラス設置の記事はこちら
簡易ペアガラス構造の仕組み
ペアガラスの断熱効果は、2枚のガラスの間に設けられた「空気層」によるものです。空気は熱を伝えにくい性質があるため、この空気層が断熱材の役割を果たします。
今回はこの原理を参考に、以下の構造を作りました。
- 既存の窓ガラスの上にアクリル角棒(5×5mm)を貼り付ける
- その上にアクリル板(3mm厚)を重ねて貼り付ける
- ガラスとアクリル板の間に角棒の高さ分(5mm)の空気層を確保する
- 周囲の隙間をコーキングで封鎖して気密性を高める
費用比較:
- 今回の方法(アクリル板):約3万円
- インプラス(内窓):20万円以上
使用した部材
今回使用した部材はこちらです。
・アクリル板(3mm厚)
窓1枚に対して上下2枚に分割して使用しました。大きな1枚だと取り扱いが難しくなるため、上下に分けることで作業しやすくなります。サイズはオーダーカットで購入するのがおすすめです。
・アクリル角棒(5×5mm)
ガラスとアクリル板の間に挟んで空気層を確保するために使用します。今回は32本使用しました。両面テープを貼る面が2面あるため、作業量はかなり多くなります。
・両面テープ(5mm幅)
アクリル角棒をガラスに固定し、さらにアクリル板を角棒に固定するために使用します。5mm幅を選んだのは角棒のサイズ(5×5mm)に合わせるためです。
・コーキング剤
①既存窓ガラスのゴム部分の隙間を埋める、②アクリル板と窓枠の隙間を封鎖する、の2箇所に使用します。気密性を高めて断熱効果を上げるために重要な工程です。今回インプラス設置の際に残ったコーキング剤を使用しました。色は窓枠の色と合わせると仕上がりが綺麗です。
・マスキングテープ
コーキング作業の養生に使用します。
作業の流れ
今回の作業手順はこちらです。
- アクリル板の寸法を取る
- アクリル板の仮合わせ・切り欠き加工
- 既存窓ガラスの掃除
- 既存窓ガラスのゴム部分をコーキングで補修
- アクリル角棒に両面テープを貼る
- アクリル角棒をガラスに貼り付ける
- アクリル板を取り付ける
- 窓枠とアクリル板の隙間をコーキングで埋める
アクリル板の寸法を取る
窓1枚に対して上下2枚のアクリル板を使用するため、それぞれの寸法を正確に測ります。
アクリル板はオーダーカットで購入するため、寸法ミスは材料のムダになります。複数回測り直して正確なサイズを確認しましょう。

アクリル板の仮合わせ・切り欠き加工
購入したアクリル板を窓に仮合わせして、寸法に誤りがないかを確認します。
今回はクレセント錠の受け部分がアクリル板に干渉してしまうことが判明したため、その部分を切り欠き加工しました。アクリル板は専用カッターや丸鋸でカットできます。
💡 クレセント錠との干渉確認は必ず仮合わせの段階でやっておきましょう。貼り付けた後に気づくと修正が大変です。
既存窓ガラスをきれいに掃除する
アクリル板を貼る前に、既存の窓ガラスを徹底的に掃除します。
⚠️ ここは手を抜かないでください。アクリル板を貼ってしまうと、後からガラスの汚れを取ることができません。汚れやホコリが残った状態で貼ると、それが永久に見え続けることになります。水拭き・乾拭きをしっかり行い、完全に乾いてから次の工程へ進みましょう。
既存窓ガラスのゴム部分をコーキングで補修する
窓ガラスを枠に固定しているゴム(グレチャン)部分に隙間がある場合は、コーキング剤で埋めておきます。
アクリル板で空気層を作っても、ガラスの周囲に隙間があると冷気が入り込んで断熱効果が下がってしまいます。コーキング前にマスキングテープで養生しておくと仕上がりがきれいになります。


アクリル角棒に両面テープを貼る
アクリル角棒の2面(ガラスに貼る面とアクリル板に貼る面)に5mm幅の両面テープを貼ります。
💡 今回の最も地道な作業です。角棒は32本あり、それぞれ2面に両面テープを貼るため、合計64面分の作業になります。根気よく進めましょう。


アクリル角棒をガラスに貼り付ける
両面テープを貼った角棒をガラス面に貼り付けていきます。
窓のゴムに沿って配置すると、コーキングをした際に綺麗に収まります。

アクリル板を取り付ける
角棒の上にアクリル板を乗せて貼り付けます。アクリル板は大きくて扱いにくいため、2人で作業すると安全です。
位置を慎重に合わせながら押さえつけて接着します。一度貼ると修正が難しいため、位置確認を十分に行ってから貼り付けてください。

窓枠とアクリル板の隙間をコーキングで埋める
アクリル板の周囲と窓枠の隙間をコーキング剤で埋めて、空気層を封鎖します。ここをしっかり処理することで断熱効果が大きく変わります。
コーキング前にマスキングテープで養生しておくときれいに仕上がります。コーキングが乾く前にテープを剥がしましょう。


施工後の結果と正直な感想
インプラスほどの効果ではありませんが、材料費約3万円でそれなりの改善を実感できました。
■ 断熱効果
インプラスほどではありませんが、ある程度の効果は感じられます。窓に触れた際の冷っとする冷たさがなくなりました。
■ 結露
ガラス部分の結露はほぼなくなりました。ただし窓枠部分には結露が出るため、枠の断熱対策が次の課題です。
■ 窓枠の隙間からの冷気
ガラス部分の対策はできましたが、窓枠同士の隙間から冷たい空気が入ってくることが分かりました。隙間テープ等での追加対策が必要です。
■ 空気層の膨張による干渉(想定外の問題)
部屋と屋外の寒暖差によってガラスとアクリルの間の空気が膨張するため、引き違い窓を開けた際にアクリル板が既存の窓に接触して擦れ跡がついてしまいました。通常のペアガラスはこの膨張を考慮した窓枠の厚みになっていますが、今回の簡易的な方法ではその設計ができていなかったことが原因です。
■ コストパフォーマンス
材料費約3万円でインプラス(20万円以上)に近い効果が得られたと考えると、コスパは高いと思います。ただし施工の手間(特に角棒への両面テープ貼り)はかなり大変でした。

まとめ
材料費約3万円でリビングの大きな窓をDIYで簡易ペアガラス構造にできました。インプラスと比べると効果は控えめですが、費用の差を考えると十分な選択肢だと思います。
ただし「空気層の膨張による窓との干渉」という想定外の問題が発生したため、引き違い窓への施工には注意が必要です。
今回のポイントをまとめるとこちらです。
- 既存ガラスへ直接貼り付けるため修正が効かない・ダメもとの覚悟で
- 施工前に窓ガラスを徹底的に掃除する(貼ったら汚れが取れない)
- クレセント錠との干渉は仮合わせの段階で確認する
- ガラスのゴム部分の隙間は事前にコーキングで埋める
- 角棒への両面テープ貼りは地道な作業・根気が必要
- 引き違い窓の場合、空気層の膨張による干渉に注意
- ガラス部分の対策後は窓枠の隙間も隙間テープで対策を


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